2024.01.25
2024.1.25
皆さん体調は崩されていませんか?
私は1月21日から24日まで、ユニバーサル農業の普及と、韓国の苺事情と
農家事情を勉強をしに韓国のソウルに行ってきました。
到着した次の日から韓国は大寒波に襲われて、
最低気温が-14℃、最高気温が-10℃という冷凍庫並みの寒さでした。
ホテルの中は暖かいのですが、外の空気は肌に突き刺さるような
寒さで、初めての経験でした。
そんな中での研修だったのですが、私は3つの課題をもって韓国入りしました。
1・韓国の農業情勢の調査
2・苺の売られ方や、加工品の調査
3・苺栽培の技術レベルの調査
以上の3点です。
22日の事例発表や、23日の現地視察をとおして分かったことなのですが、
全体的に、韓国農業事情は日本と同じような悩みを抱えていることが解りました。
障害者雇用のお話も、既に積極的に取り組まれていることが解りました。
その中で、日本と韓国を比べたときにまず、行政の力の入れ方が違うように思い、
課題に向かって企業だけではなく、国も一緒になって取り組んでいるところが凄いことだと思いました。
勢いというか、皆必死になって課題に取り組んでいるように思いました。
韓国農業も少子高齢化ということが大問題になっていて、
国が主導になって若手育成のために独立カリキュラムを作り、
若手農業者の育成に真剣に取り組んでいるところを見させていただきました。
農業を教える先生も、生徒もみな真剣で、日本の若手育成のやり方と比べると力の入れ具合が全然違うと思いました。
このことは苺の栽培技術のことについてもいえる事なのですが、韓国に行く前は、
それでも苺の栽培の歴史は日本の方が古いので、
技術もちょっと古い昔のことをしているのだろうと思って現地の農家視察に行ったのですが、
いざ自分の目で見てみると、技術面も施設も日本と同じかそれ以上まで行っていると思いました。
現地視察に行く前までは、「韓国なんてまだまだだろう」なんて思っていましたが、とんでもありませんでした。
気持ちの面でも技術の面でも追い抜かれているように思いました。
このことも現地の農家さんをみさせていただいたから分かったことなので、
日本に居て、まだまだ韓国には負けないなんて思っていたら、それこそ裸の大様状態だと思いました。
日本で一生懸命に働くことも大事ですが、世の中の事実を自分の目で見てみると今まで頭の中で考えていたことと
違うことが沢山あることに気付きました。色んなところに行って、自分の目で見る事ってとても大切のことなのだと解かりました。
どこに行っても苺のジュースの写真や、デザートの写真があり、今韓国では苺のブームが来ていました。
また苺の味も悪くありません。これも韓国の生産者さんたちの努力だと解かりました。
頭の中で、外国の苺はおいしくないなんて思っていましたが、そんなものは思い込みで、技術も品質もどんどん良くなっていました。
生産者さんや、自治体の方々と話をさせてもらったのですが、皆さん一生懸命さが伝わってきます。
何とかしなければと言う危機感があるからだと思います。
この危機感が私達には足らず、その危機感不足から、どんどん成長発展速度が遅くなっていることが解りました。
韓国の方々と話をしていると、勢いを感じますし、熱心さが伝わってきます。
この熱い思いが自分には足りていないことが解りました。色んな刺激をいただいた現地視察でしたが、
韓国に苺の国があったのにはびっくりしました。あの場所を見たときの衝撃と、ワクワクは今でも忘れられません。
私の中で、実際の物を見たことによって、今後の自分の夢でもある「笑顔いっぱいのれっどぱーるらんど」のイメージが出来上がりました。
まだまだ日本の方が進んでいるなんて思っていましたが、見事に、抜かれていました。
人の一生懸命さがあれば、国も地方も発展していくのだと思いました。
諦めたらゲームは終わりです。
この刺激を胸に、自社の「笑顔いっぱいのれっどぱーるらんど」を作っていこうと思いました。
22日の事例紹介から23日の農家の現地視察も無事に終わり、ホッとしたところで、携帯電話を無くすという珍事を起こしてしまいました。
以前の私でしたら、あちこち探し回り、ただただ不安で、
誰かに「どうしようどうしよう」と言って助けてもらう事ばかりを考えていたと思うのですが、
今回は、自分に
「私はCLを学ばせてもらっているんだ。天の神様が今、私に問題を出しているのかもしれない。
CL的にはこういう時にどのように対処するのが一番いい事かな?」
と少し冷静に考えました。一緒にいた服部さんから、
「ここは日本と違って外国だからね‥‥。」
と一言聞いて、
私も(携帯電話は出てこないと思った方がいいかもしれない。それよりもこの先で困ることは何かな?)と考えました。
答えはすぐに出てきました。
私は旅券の手続きも早い方がいいと思って携帯電話で登録を済ませていていました。
なので、携帯電話の画面が旅券の代わりになります。
次の日に旅行会社に問い合わせをすればなんとかなるかと思いましたが、
携帯電話がないので、どこに連絡をすればよいのかもわかりません。
更にごたごたしていたら、飛行機の搭乗にも間に合わなくなってしまうかもしれません。
そんな中、本当に困りましたが、
色んなことを考えずに目的でもある「日本に帰る」という目的達成のために何が出来るか考えた結果、
お金がかかってもいいから再度新たに飛行機チケットを取る事でした。
飛行機チケットさえ取得すれば帰れます。
とにかくチケットを取ることに集中し、23日の夜に帰りのチケット1枚を取得することに成功しました。
チケットを取得したと言ってもオーバーブッキングということも有ると聞いていたので、
空港についてチケットを手にするまでは気が気ではありませんでしたが、
無事にチケットをゲットし、24日に帰国しました。
今までの私だったら新たにチケットを取得することは考えずに、
もう一度駅に戻ったり、タクシーを探していたりしていたかもしれません。
パニックになりながらも、新たにチケットを取る行動に移せたのはCLを学んだからだと思っています。
また、いろいろなお師匠さんの武勇伝を聞かせていただいていたので、
お師匠さんや、Sさんだったらどうするだろうかと自問したから良かったのかもしれません。
今でも、携帯電話がなく一人で韓国に取り残されたらと思うと‥‥。切なくなります。
一緒に行った仲間と無事に静岡空港に着いたときには涙が出てきそうでした。
今回の韓国研修は、農業事情の研修も良かったですが、後半の異国の地で携帯電話を無くすという、
自分自身が試されているような感じがしました。
何が正解かわかりませんが、多少お金はかかりましたが、今回の韓国研修は、
私にとってとても良い経験になりました。
ただでは起きません。
これを笑い話にして、人の笑顔を作って嫌な思い出も、良い思い出の一つにしていきます。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
富丘佐野農園株式会社 代表 佐野真史