Blogしゃちょうのブログ

ワクワクの花芽の検鏡

2023.09.28

2023.9.28

昔、亡くなったお婆さんから暑さ寒さも彼岸までと聞いていました。
寒さは、3月の彼岸までで、熱さは、この9月の彼岸までと言うことを話していました。
良くしたもので、先週の秋分の日以降から朝晩が急に冷え込んできたように思います。
でもまだまだ日中は暑いですが、9月の上旬の頃のような暑さではなくなってきましたね。
空気が乾いてきて、過ごしやすく感じます。

彼岸花も咲き乱れて、緑の田んぼの景色の中に鮮やかな赤が
際立っています。彼岸花は、球根で増えていくのですが、土の中に居ても、
季節の変わり目が解るものなのですね。自然の奥深さを感じます。

花芽検鏡

9月の下旬が苺にとって大事な時期だということは以前から説明をさせていただいていますが、
いよいよ待ちに待っていた検鏡の時がやってきました。
検鏡とは、苺の苗が花を咲かせようと準備を始めたかどうかを顕微鏡を使って
苗の成長点の観察をすることです。
この時に、花を咲かせる準備が始まっていたらハウスの高説ベットに植えるのです。
つまり、花を咲かせる準備が始まったら条件の良いところに引っ越しをします。
この花芽分化が早いと苺の実の収獲も早くなります。
逆に花芽分化が遅いと苺の収獲が遅くなり、12月下旬からのスタートになってしまします。
皆様に1日も早く苺をお届けしたいと思っているので、ちょっとでも早く
花を咲かせる準備に入ってもらいたいところです。
この花芽分化(花を咲かせる準備)には、温度が影響を与えます。
温度が下がると花芽分化を始めますが、温度が高いと遅れます。
今年は残暑が続いています。
さて結果は…。

針の先で葉の袴部分を切り取っていきます。
この作業は非常に細かいです。
もう40代後半の私には無理です。
若手社員のE君、F君の出番です。
私には点にしか見えないものも、彼らには必要か必要でないかが分かるようです。

顕微鏡を覗きながら成長点を探していきます。
もう私は見てるだけです…。泣。

一年に一度、この時のためだけに去年顕微鏡を買いました。
いままでは、農林事務所さんにお願いして顕微鏡をお借りしていましたが、
自社で購入したことで、好きなタイミングで検鏡を行えるようになりました。
自分達で検鏡を行えるようになったのも、この二人が技術を身に付けてくれた
お陰です。とてもありがたいことです。
さて結果は・・・・。
まだまだ花を咲かせる準備には至っていませんでした。
やはり、今年は残暑の影響が大きく出そうです。
次回は1週間後に再度検鏡を行う予定です。
1週間で変化があればいいのですが、中々こちらの思う様にいかないのが、
農業の難しいところだと思います。

次回をお楽しみに。

 

遮光カーテン

検鏡の結果、まだ苺の定植が行えないと解かり、秋に向けて
ハウスで使っていた遮光カーテンの取り外しを行いました。
遮光カーテンは何かといいますと、
夏の強い陽射しから苺の苗たちを守るための資材になります。
簡単に言いますとハウスの中を日陰にするのです。


真っ暗にしてしまうと苺の苗に日が当たらなくて、良くないので、
40%遮光という資材を使っていました。
これから秋になり、どんどん陽射しが弱くなり、遮光は必要なくなってくるので、
定植前に遮光カーテンを取り外すことにしました。

会長、ツナ子さんも手伝ってくれて4人で行っていただきました。

来年使用するときに使いやすいように畳んで倉庫に片づけます。
この遮光カーテンを取りはずすと、ハウスの中が広々し、
見通しが良くなります。
このカーテンを外すと、季節の移り変わりを肌で感じます。

苺の苗たちも日が短くなったことを感じていると思います。
早く花芽の分化をしてほしいものです。

 

出版記念報告会

先週の9月20日に農業界の大先輩でもあり、静岡経営塾でも大変お世話になっている
浜松の京丸園(株)の鈴木厚志社長の本の出版記念報告会がと今日の千代田区で行われました。

京丸園さんは、何十年も前から障害者雇用に取り組み、今では100人の
従業員(パートさん含む)さんたちがいます。その障害者雇用の考え方や、福祉に対する思いから
日本農業賞や、天皇賞、黄綬褒章をいただいたりと、静岡県を代表する農業経営体です。
天皇陛下から賞をいただく農園ってすごいと思いませんか?
今回は、
鈴木社長が今までの思いを込めて書き上げた
「ユニバーサル農業 ~京丸園の農業・福祉・経営~」
と、鈴木社長が主人公となって漫画化された
「めねぎのうえんのガ・ガ・ガーン!」

の二冊の出版報告会でした。一度に二冊の本の報告会は凄いことだと思います。
私は、何十年と農業に携わってきましたが、自分の生き方や、思い、考え方を
本にして出版した農業人を知りません。
今回の鈴木社長の本の出版は、新たな私の夢にも繋がりました。
いつか私も「れっどぱーる」と共に歩んできた自分の人生を本にしてみたいと思う様になりました。
夢を形にしていく方は輝いていますね。

 

報告会では司会を経営塾のAさんが行ってくれ落ち着いた雰囲気で
進行していきました。

次に経営塾の塾長であるSさんの登場です。
塾長とAさんと鈴木社長は何と30年以上のお付き合いで、過去の笑い話や、
鈴木社長の武勇伝などを話してくれました。
30年をともに過ごすってすごいことだと思いました。
それだけに塾長も過去のことを思い出され、涙する場面もありました。

次に鈴木社長の挨拶です。


私の知っている農家の方で、こんなに人前で話せる人を見たことがありません。
まるで講演を聞いているようです。
本を二冊も出版される人は違います。
このような素晴らしい大先輩と経営塾で学ばせていただけることがとてもありがたいです。

最後に奥様の挨拶です。
京丸園をここまで育ててこられたのは、この奥様の力もあったからだと思います。
2人の強い思いが日本を代表するユニバーサル農園を築いてきたのだと思います。
ここまでの道のりはたやすいものではなかったと思います。
是非、このブログを読んでくださっている皆さんの中で本を読んでみたいと思う方がいらっしゃいましたら、
声をかけてください。
1人の方の強い思いがどんどん膨らんでいく様子が読み取れると思います。
絵本も海外に進出し始めているようです。

私のことも絵本にならないかな?
強い思いを持っていればいつか形になるかもしれませんね。

さいごにともに経営塾で学ぶ仲間たちです。

この方たちがいるから自分を磨こうと思う様になりました。
良き仲間は大事ですね。
最後の方も良き大先輩です。
「おのちゃんマン」
年齢不詳。笑わせていただきました。

今日も長文になりましたが、最後までお付き合いいただきまして
ありがとうございます。

富丘佐野農園株式会社 佐野真史

 

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